骨董と日常 日本の骨董は素晴しい

ものと人と店との一期一会

骨董品の面白さの一つに、客とものと骨董品店の関係が単に売り買いの関係だけでなく、不思議な縁で結ばれることが多いということがあります。例えば、昔たまたま寄った店でみた皿を忘れられずにいて、数年後、別の土地の別の店で偶然にも再会したり、古い壺にひかれて購入したら、以前の持ち主が知り合いだったとか、欲しくても高価で諦めていたものを事情も知らない知人が購入していて後に譲ってくれたなどという話も少なくはないのです。 骨董品はさまざまな人の手を介していろいろな縁を結んでいき、いい骨董品というのはさまざまな人に使われ、愛されて、人の運命を目にしながら次の愛玩者へとわたっていくものと言われています。骨董品店主もいいものであれば、そのよさを理解できるお客さんに売りたいと思うのです。しかし、本当にその世界にはいってしまうと、お金では計れないそこから越えたものを求め、理屈もなにもを越えてしまいます。いいものというのは何年もの間、人の感性や感情を刺激しながら美しい骨董品として熟されていくのです。